同居している妻の母親は先日元気に97歳の誕生日を迎えました。
我が家で同居してから1年半が経ちました。この間で耳と足が弱くなってきましたが、その一方で高血圧は何十年も飲み続けていた薬を止めても正常になり、真っ白で薄かった髪のボリュームは多くなり色も黒味が増えてグレーになってきました。
おそらく、妻の健康に気を配って作る食事が、体調に良い効果をもたらしているのでしょう。
この年でより元気になるなんてすごいことなんですが、
最近新たに困ったことが出てきています。
それは、この超高齢になっても物やお金を人にあげる頻度が多くなっていることです。
知り合いや親戚家族に物をあげること自体は悪い事では無く、その程度の問題ですので一般的にもこの手の困り事は良く有ることだと思います。それだけに気にならないことも多く、厄介な問題になりかねません。
今日の記事は「なぜ老人になると物をあげたくなるのか?」という話です。
日頃から防衛策?を考えておきたいものですね。
参考になれば幸いです。
1.物をあげる頻度の多い親をケアしていると何が困るのか?
・高齢化に伴い、自分だけであげる物を購入、用意、発送、お届けなどできません。そしてその都度、ケアしている家族の者が煩わされます。
・自分のお小遣いだけでは足りなくなってきます。
・送られた方も迷惑になっていることが意外と多い。
・本人の思いと送られた方の思いにギャップが見える。 等々。
私と同居している97歳の妻の母の場合は、超高齢になっても金銭的に恵まれているせいか、世間一般的に人にあげたりしている物より、すこし高額で頻度が多い傾向が有ります。
2.今回の問題は
歳とともに人間は過去に関わっていた人との付き合いも疎遠になってしまうのは常です。
超高齢になると 親しかった親戚や友人知人はほとんど全員が亡くなっており、今では唯一の趣味の教室の知り合いとの付き合い範囲も狭まっています。その一方でちょっとでも繋がりがある親戚や、孫やひ孫達に対しては、その繋がりを大事にしたり、それを楽しみにしているのです。
そのため、すでに何年も疎遠になっているひ孫などに対しても、頻度多く贈り物やお祝い等のお金を送り、送り側と送られる側との考えの違いから、煩わしくさえ感じられているようです。
本人はそんなことは理解していても、それでも、少しでもまだ繋がりのある親戚や孫達そしてひ孫達に対して、必要以上に物やお金をあげたくなるのでしょうか? それにより昔と同じように近しい関係が維持できると思っているのでしょうか?
3.たしかに、私の亡き母親も同じだった
思い起こすと私の亡き母親も同じように親戚や兄弟たちによく贈り物をしていました。高齢になっても物をあげるのに直接手渡したがり、私が車で同行してサポートしなければなりませんでした。贈り物を手渡されていた方は母が思っているほどには決して喜んではいませんでした。 どちらかと言うと面倒臭く感じていたようでした。
その都度、母親と同行をしていて寂しさを感じたことを思い出します。
4.問題に軽くする知恵
超高齢になって、本人の楽しみにしていることですから、独断的に止めさせることは控えなければなりません。よほどの場合を除き、本人の意図を組んであげるようにしています。
それでも、すこし変えてみた事は、
●すでに疎遠になっている親戚へは同世代の方々の葬儀だけに。
●お稽古事の関係者へは相手が負担に感じないお茶菓子程度に。
●お世話になっているデイサービスやそこに来ている人達へは贈り物は控える。
●ひ孫達へのお小遣いや贈り物は頻度を減らす。疎遠になっているひ孫への一方的な贈り物は控えさせる。
こんなことに気を配り、その都度納得させて変えているところです。
なかなか高齢になる自分の思いを理性でコントロールすることが難しくなり、いくら説明してもなかなか聞き入れてもらえないというのが現実です。面倒でも、その都度、その都度 地道にというところですがね。
5.まとめ
●老人になると物をお金をあげたくなる人が多くなります。
●物やお金をあげるという行為で繋がりを保とうとしています。
●本人の意図と反して、相手側に迷惑がられることも多々出てきます。
●あげる頻度を減らしたり整理することを無理のない範囲で行っていきましょう。
こんなことを出来るのはケアをしている人(家族)だけですからね。
今日も訪問していただきありがとうございました。