年金生活に入った皆様、家計簿をつけたことあります?
「新婚さんでもあるまいし今更家計簿ですか!」こんな声が聞こえてきそうですね。
家庭の収入と支出のバランスは家庭の歴史とともに変化していきます。
そしてその歴史の時代時代で、どのような収支管理をだれがどのように行っていけば良いか変化していきます。
もうすでに年金生活に入っている我が家は定年退職一年前から家計簿をつけ始めて数年になります。
そこから見えたもの、より豊かに生きるヒントは?
そんな話題についての私の独りごとです。
1.現役世帯よりも定年後の世帯の方が収支管理の重要性は高くなる
年代に関わらず家計収支を把握して管理することは、収入を増やすこと以上に大切だとよくいわれます。
いくら収入が増えても、支出がノーコントロールで使い放題なら意味をなさないからです。
これはどの年代でもその通りであると、経験の中からある程度理解してきていることです。
私も実際に年金生活に入り、現役時代よりもむしろ定年後の方が支出管理の重要性は高いということを正に実感しています。
なぜなら、定年後は基本的に収入は年金しかないからです。これは国の政策がかわらない限り長期にわたって一定です。
従って、支出のコントロールをきちんとしていない限り、収支改善ができないどころか破産老人に転がり落ちてしまう危険がいっぱいです。
・・・・こんなことは考えたくないですね。
2.現役時代の我が家:収支管理の主導権は専業主婦の妻だった
私たち夫婦が結婚した時、我が家は昔からの日本の家庭の典型「夫は外で働きお金を稼ぎ、主婦は家庭を守る」でした。
家計のやり繰りは妻の仕事でした。
・・・・私の給料が少ない時代でも妻の上手な采配によって我が家の毎月の収支をうまく回っていました。
3.現役時代の我が家:収入が増えるにつれ家計簿からは遠ざかる
40歳代、50歳代と年を重ねるにしたがって我が家の出費は急激に増えていきました。子供達が東京の大学に同時に進学したときに、出費はピークになりました。
一般的には日本のバブル期が過ぎ去ると給料は毎年ほとんど増えず頭打ちになり、家庭の収支状況は一気に厳しくなったはずです。
幸いにしてこの時期、我が家の収入は仕事の関係で一般的なサラリーマンとは逆に、毎年大きく増えていきました。
我が家は出費に対し収入の方が大きくなるにつれて、収支に対する緊張感は薄れ家計の管理は雑になってしまったようです。
当然、収支管理はしなくても我が家の財政は成り立ち、家計簿的な面倒なことはしなくても問題無の状態になっていました。
4.家計簿をつけているのは少数派
退職後の収入はジェットコースターのように急降下。
現在は一般的な年金生活者世帯になってしまいました。
そこであわてて収支管理をする必要性を切に感じたわけで、家計簿をつけようよと夫婦で相談し再スタートをきりました。
おそらく、我が家と同じようなパターンの年金生活世帯は少なくないと思います。
ところで、どのくらいの年金生活世帯で家計簿をつけているのでしょうか?
年齢問わず全世帯で家計簿をつけているのはどのくらいか、webでヒットしましたので参考に載せておきます。
29.8%
出典:
・調査会社:株式会社クレディセゾン
・調査期間 :2018年3月27日~4月3日
・有効回答数:10,048件
・調査対象者:セゾンPortalアプリ「スマホモニタ」利用者
・調査手法 :Webアンケートを実施
意外と家計簿をつけている世帯は少ないと感じましたか?
それとも意外と多いと感じましたか?
5.年金生活世帯:家計簿をつけるポイントがあります
我が家が年金生活世帯になって家計簿を復活させたとき、現役時代の家計簿と少しつけ方のポイントを変える事にしました。
ただ、実際に家計簿をつける上で重要なポイントは2つだけです。
1つ目は、はじめにどのくらいの出費なら実行出来るかの年間の計画を作成することです。目標を設定することは私たち夫婦の意識付けにも極めて重要でした。なぜなら、現役時代が40年ほどもあったわけですから現在でも裕福?な生活習慣が体にこびりついているからです。
案の定家計簿を復活した1年目はいままでの生活費をどのくらい削減できるのか予想できず、計画金額と実績は大きく乖離してしまいました。
でもこれは想定内の話です。
この家計簿の実績の目的はこの時の家計の大まかな項目と金額を把握することですので、ざっくりとた傾向が分ればよいのです。あまり気にせず年間を通してつけてみましょう。
そして2つ目、実は家計簿をつけて出費のムダを減らすのに一番効果があると分かったのは、知らず知らず支払っている支出でした。
我が家の場合、例えば保険料、通信費、そして各種会費などでした。これらを正確に把握し、削減するためのネタを作ることがポイントでした。
それらが支出で結構大きな比重を占めていることが多いので、日々の節約よりもこちらを見直す方がはるかに重要だということがわかりました。
食費や持ち家の住にかかわるところはほんの少ししか切り詰めることはできません。
6.収支管理はだれが全体を見るべきか?
私自身、3年ほどつけてみた家計簿で我が家の支出の傾向が分かったし、退職一年前と年金生活後一年目の2年間つけた家計簿により、支出を年金生活世帯の身の丈にカットすることもできました。
今年から家計簿による収支管理は4年目に入りました。
最近は割と夫婦で分担を決めてゆるい収支管理で案外うまくやっています。
妻は 「食費」「外食費」「電気・ガス・水道・NHK・NTT」「雑費」の支出の計画と実績の管理。
私は 「各種保険」「交際費」「携帯などの通信費」「各種税金」を中心に支出の計画と実績の管理。そして、「年金」「アルバイト等の臨時収入」の収入管理と「有事の時の虎の子のお金」の維持管理をしています。
これらをエクセルの表にまとめ、月の初めに前月の実績を見ながら話し合っています。これは夫婦のコミュニケーションのひとつになっているのかもしれませんね。
私の持論は「家計管理において、妻は得意な所をやって収支管理に参画してくれればいい。その代わり、家長である私が全責任を持って家計を回す。」ということです。
それぞれの家庭によって事情は違いますので、その是非を論じるつもりは全くありません。それぞれの家庭でその家庭のベストな方法でやれば良いでしょう。
まもなく平成から新しい元号が始まるこの時期により豊かな生活になる取り組みを始めるよいチャンスではないでしょうか。
7.まとめ
- 家庭の収支管理に悩んでいるなら、家計簿をつけると改善ポイントが見えるようになる。
- 出費のムダを減らすのに一番効果があると分かったのは、知らず知らず支払っている支出です。
- 家庭の収支管理は夫婦で行わないとうまくいかない。
- 最終的には家計は夫が全責をもって回さなければならない。(私の持論)