コンビニワイン
年を重ねると、新しい出会いというものはめっきり少なくなります。
人との出会いもそうですが、食べ物や飲み物との出会いも同じです。
若い頃は、初めて入る店、初めて飲む酒、初めての味にワクワクしたものですが、
今ではだいたい「まあ、こんなものだろう」と想像がついてしまう。
特にワインなどは、その代表格です。
安いワインは、安いなり。
コンビニワインは、コンビニワインなり。
……そう思い込んでいたのですが、
先日、その思い込みを軽く裏切られる出来事がありました。
いつもの晩酌、いつものセブンイレブンで
私は基本的に、家で晩酌を楽しむ人間です。
外で飲むのも嫌いではありませんが、今の年になると、
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静か
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自分のペース
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眠くなったらすぐ布団
この三拍子が揃っている「家飲み」が、何よりありがたい。
普段の晩酌は、
まずビールで喉を潤し、
次に日本酒を少々、
そして気分次第でワイン。
特別なこだわりがあるわけではなく、
「その日の気分と、財布の機嫌次第」
という、実に大人らしい(というか年相応の)選び方です。
その日も、特に期待もせず、近所のセブンイレブンに立ち寄りました。
目的は夕食のおかずと、ついでの酒。
そこで、ふと目に留まったのが、
チリ産の白ワイン 「FRONTERA(フロンテラ) シャルドネ」 でした。
正直、期待はしていませんでした
正直に言いましょう。
このワインを手に取ったとき、期待はほとんどしていませんでした。
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750ml
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税込約800円
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コンビニで普通に売っている
この条件で「うまいワイン」を期待するほうが、どうかしています。
ラベルも派手すぎず地味すぎず、
いかにも「無難です」と言わんばかり。
「まあ、外れでも料理酒代わりにはなるだろう」
そんな軽い気持ちで、かごに入れました。
ところが――
家に帰ってグラスに注ぎ、一口飲んだ瞬間、
思わず「おや?」と声が出ました。
え? ちゃんと“辛口”じゃないか
まず驚いたのは、しっかり辛口だったことです。
安価な白ワインにありがちな、
「甘くて飲みやすいけれど、途中で飽きる」
という感じがありません。
口当たりは軽やかですが、だらしなくない。
シャルドネらしい柔らかさの中に、
きちんと芯があります。
香りは、柑橘系。
レモンやグレープフルーツを思わせる、爽やかな香りがふわっと広がります。
酸味も程よく、
「酸っぱい!」と顔をしかめるほどではなく、
しかし食事と合わせるには十分。
この価格帯で、
「ワインとしてのバランス」がここまで整っているのは、
正直、立派だと思いました。
和食にも合う、というのがありがたい
私のような世代の晩酌は、
必ずしも洒落た洋食ばかりではありません。
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焼き魚
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冷奴
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煮物
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刺身(少量)
こうした、いかにも日本の食卓、という料理が並びます。
このフロンテラ・シャルドネは、
そうした和食とも意外なほど相性がいい。
特に、
・塩味の効いた焼き魚
・さっぱりした鶏料理
などとは、実に素直に寄り添ってくれます。
「主張しすぎないが、存在感はある」
まるで、長年連れ添った夫婦のような関係です。
軽いからこそ、注意が必要
ただし、ここで一つ注意点があります。
このワイン、とても飲みやすいのです。
軽く、すっと入っていく。
「もう一杯」が、簡単に「もう一杯」になってしまう。
気がつくと、
ボトルの肩が見え、
「今日は少し飲みすぎたかな」と反省する。
年を取ると、
飲みすぎた翌日の代償は、若い頃より確実に高くつきます。
ですから、
あくまで“ほどほど”に、ゆっくり楽しむ
これが大人のたしなみ、というものでしょう。
まとめ:期待しすぎないからこそ、うれしい一本
この フロンテラ シャルドネ、
決して「感動的な名酒」ではありません。
しかし、
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税込800円前後
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コンビニで気軽に買える
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ちゃんと辛口
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食事に合わせやすい
この条件を考えれば、
十分すぎるほど満足できる一本です。
「今日は特別な日ではないけれど、
いつもの晩酌を、少しだけ気持ちよくしたい」
そんな夜に、
静かに寄り添ってくれるワインだと思います。
次にセブンイレブンに立ち寄ったとき、
もし棚の片隅でこのワインを見かけたら、
思い出してみてください。
――年寄りの独り言も、
たまには、役に立つことがあるようです。
今日も訪問していただきありがとうございました。





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